気付けば今年の2月で5年目に入ります。早いもんです。
そんな中、ちょっと聞かない症状で入庫したドカティのストリートファイター。
以前も当店で整備してブレーキ周辺の整備を終えて納車してから日も浅いのですが、今度は「ギアチェンジができなくなった」という症状での入庫。
なんでもシフトペダルがびくともしなくてクラッチが切れない。
症状を確認しましたが、たしかにビクともしない。
これがスカスカならスプリング折れたかな?と予想はつくんですが。
とりあえずジェネレーターカバーを開けなきゃならんのですが、そこはドカティ。やっぱり特殊工具が必要です。
こんな感じでプーラーが無いと形状的にも少ししんどいです。
でも市販品でも4000円くらいで売ってるんでドカティのオーナーは持っててもいいかも?
右端の赤丸がシフトコントロールアームとシフトドラム。
フライホイールを外さないとアーム自体の全貌は見れませんが、ここもT25のトルクスが硬く締まってる上に周辺が磁石なんで作業がやりにくい。センターナットは30㎜のディープソケットが必要。
で…なんとか外してシフトアームの様子を観察。
実はこの画像だとシフトアームのツメが外れてますけど、最初はアームとシフトドラムがケースとの間に噛みこんでたんです。
あれ?と思ってドライバーで軽くこじったらカシャンと外れてバネで戻ったんですが、シフトペダルが動かなかった原因はこれでしょう。
問題は「なんでそんなところに挟まったん?」というところが不明。
何度か動かしてみたんですが再現性もなく、とりあえず気味悪いので、せっかくだし取り寄せてあったアームやスプリングを交換しました。
ただ、構造的にシフトアームが長すぎて歪んだりたわんだりしないかな?という疑問はあるんですが、こればかりはドカティにしかどうにもできないので。
このお客様はディーラーではなく普通の中古車屋さんでストリートファイターを購入してたのですが、その売った販売店から「ドカティの修理はやってない」的な事を言われて当店に来たお客様です。
「自店で直さない車両を売るの?」と思う自分はきっと昭和のバイク屋脳なのかもしれません。
「ウチで買ったバイクしか直さないよ」というショップはよく聞きくんですけどね。
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