中華パーツは……

日々の出来事

PRIMEGARAGE

プライムガレージにはカスタムやパーツ取り付けの依頼も結構来たりします。

最近よくあるケースですと、お客さんがネットなどでパーツを買って当店に持ち込んで取り付けを依頼していただくケース。

ショップさんによってはパーツ持ち込みだと断られたり工賃が変わる場合などもあり、その理由も尤もな理由なのですが、当店では基本的には持ち込みパーツでも取り付けは受け付けております。

ただ、持ち込みの場合は「パーツ自体への責任は一切負いません」という条件がつきます。

この前あったケースですと、お客様がハンドルを交換するにあたりスイッチボックスなども合わせて交換するという事で、お客さんの方でパーツを用意するとネットで買ってきたスイッチボックス。

車両がスティードなので当然ハンドルは22㎜ではなく1インチのインチバーです。
ところがお客さんがネットで買ったのは22㎜用の中華パーツ。
しかも商品説明に適合車種としてスティードと記載されてたようです。

ただ、中華パーツなんでクソ安いんですよね。
そりゃ純正はすでに生産終了してるので社外になるんですが…

この稼業してると数多くの中華パーツを見て来てますが、基本的に中華パーツは「安い理由はある」です。
純正で3万とかするパーツが1万とかで売られてるわけです。
普通に考えれば同じ品質なわけ無いんですよ。これで同じ品質なら誰も純正買いませんから。

今まで見た中で酷いものでは、中華リアサスのインナーロッドが折れた、中華ディスクローターの取付ボルト穴のズレで長穴加工しないと取り付け不可(ローター加工はさすがに危ないので断りました)
中華ヘッドライトの樹脂ケースがハロゲンバルブの熱で溶けた(そこ耐熱じゃないとか有り得なくない?)
などなど、一歩間違えたら転倒や事故、車両火災もありえる笑い事じゃ済まない命に関わる不具合も多々見てきました。

先日あったのはネットで買ったスロットルグリップのスロットルコーンがスイッチボックスにどう考えても干渉して装着不可というもの。
こんなのは笑い話です。その場でつかないの判明して「まぁ中華パーツだしね」で終わりますし。
とはいえ、いくら安くたって3000円以上出して装着できないパーツ買わされたお客さんはたまったもんじゃありませんが。
問題は、持ち込まれたパーツを取り付けようと途中まで作業してつかない事が判明、仕方ないから元に戻すけれど、作業はしてるので工賃は発生する。
とはいえお客さんはパーツ交換できてないのに工賃払うのは釈然としない。
当店も時間を使って作業したけど、ちょっと請求しにくい。

こういう事が起きるので、ショップによってはパーツ持ち込み交換は断るというスタイルの所も出てきます。
お店でパーツ買うなら、店側もそのパーツがちゃんとしたものかどうか?というのをその場で確認できますし、それでもし間違えたとか取り付け不可なら、店側にも責任はあるので。

お国によってモノ作りに対する考え方は違いますね。
ドカティとかBMWとかハーレーとか触ってると「あぁ、こういうとこの考え方が国によって違うなー」なんてことは強く感じます。

中華パーツ業者は自分の認識としては「売れてしまえばあとは知らない。買うの決めたのは客の方じゃないか。こっちが無理矢理売りつけたわけじゃないよ」という開き直りが露骨に透けて見えますね。

日本人の技術者は「良いものを作れば認められて売れるはずだ」という思いで各社が良いものを作ろうとします。
ただ、そうじゃない国もあるんですな。
「騙される方が悪い」とまではいかずとも「店に置いてたモノを買ったのはあなただろう?」と開き直れる業者がネットには結構多いんでしょう。

まぁ粗悪品でもある程度自分で工夫や加工出来てなんとかできるバイタリティのある人なら選択肢としていいかもしれませんが、安物買いの銭失いにイラつく人はキチンとしたメーカーの商品を相応の値段で買った方が結果的には安く上がります。

先日の取り付け出来ないスロットルコーンを元に戻してたら、お客さんに謝られて申し訳ないからと手間賃で千円いただきましたが、悪いのはお客さんではなくウソ記載してネットで売ってた業者なんですけどね。

持ち込みパーツ取り付けは受け付けてますが、パーツ選びは慎重に。
もし自信なければ店で相談していただければ一緒に選びますので。

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