年末年始の営業予定

作業日誌 日々の出来事

自分も年齢のせいですかね?この前まで正月だったような気がするのですが気付けば一年終わろうとしてます。

時期的にも最近は来店するお客さんから年末年始の休業予定を聞かれることが増えてきましたが、実はあまり決めてませんでした。
決めないまま今に至ってしまったので今更なんですが…

という事にさせていただきます。

ただ…もしかすると4日に店の前を通ったらシレっと営業開始してる可能性は結構あるかもしれません。
開業から4年近くGWも盆休みもないまま大晦日と三賀日だけ休んでたスタイルだったんですが今年は4日が水曜だったんで5日から開始してたんですね。
そして例年の事なんですが、毎年30日は朝から店の電話が鳴りまくります。
おそらく近隣の他のバイクショップが休みに入ってるからでしょうけど、昨年の30日は飛び込み電話で原付のタイヤ交換2台にレッカー搬入されてくるバイクの受け入れやキーシリンダー不調やらで朝から晩までバタバタしてた記憶があります。
ただ、その時のお客さんが今も店に仕事持って来てくれますので、開けてて良かったなとは思うんですが。

最近は店内のスペースは以前より余裕ができてきた気がしますが、作業内容が濃く長期預かりになりがちな車両が増えた気がします。
現時点で一番難儀なのはレースで使ってたと思われるNSR250のレストアと公道走行仕様への保安部品再取り付けですかね。
なんせリアフェンダーもないからなぁ…

普段は修理や車検やらメインで営業してるのですが、この前は買取の依頼がありました。
YZF-R3ですが、お客様のご自宅まで直接伺って、その場で委任状と譲渡証にハンコ頂き現金で清算して積んで帰りながら「これ買ったはいいけど店で整備しておいとけば売れるのかなぁ?」なんて心配もしてました。

とりあえず翌日チェックして交換部品とか全部洗いだしてから洗車して磨いて店の前に並べて写真撮って、試しにグーバイクに掲載しておいたんですな。
…掲載して3日で問い合わせがあり売れました。

とはいえ、まだ整備してないので納車は少し待ってくださいという事でお願いしましたが。
思いのほかに早く売れたので納車整備と登録をしなきゃいけない。お客さんが神奈川の方なので名義変更は行政書士に代行を頼んだんですが、こちらから依頼しないと車検ステッカーを再交付してくれないらしく、納車予定日の2日前にナンバー送られてきて最終の試乗チェックしたら納車の電話をしようとナンバー見たらステッカーが無いぞ?と。
仕方ないので定休日の水曜日に陸事まで行って再交付して試乗してました。

以前に記事にしたSR500のエンジン腰上載せ替えなんかも進行中です。
元は「ちょっと調子悪い」というだけだったのが、色々診ていくと圧縮が若干弱い。まぁ低くても圧縮8キロ足らずでも一応エンジンかかっちゃうことは多いんですが、ハイコンプピストンを随分前に入れてるとの事だったんで、それなら尚更低いなと。
圧縮の比率だけじゃなく圧力も若干上がってるはずだし。
てなわけですったもんだの末に一度内燃機屋さんに見積もりをお願いしたんですが金額も含めて検討した中で、お客さんが持ってた純正で新品同様のシリンダー、ピストン、カムシャフト含め腰上に組み替えることに。
「なんでそんなの持ってるの?」って点に関しては特殊な事情があったりするんですが。

SRはヘッドぬくだけでも原則的にはエンジン降ろさないと抜けません。
一応降ろさず抜ける裏ワザはありますが自分は作業性の確保や傷などの観点から降ろしてます。
エンジンハンガーとかスタンドの導入も何度か考えましたが、現時点では台車と廃タイヤでなんとかなってます。

純正ピストンと10数年使われたハイコンプピストン。ATHENA製かな?バルブのリセスや形状が全然違いますね。

ほぼ新品に近いシリンダーをはめていきます。

載せるヘッド側にバルブハメたとことで一度作業中断し部品待ちです。
ノックピンの新品を取り忘れてました。
別に使えそうなら再利用でも良いんですが、なまじ他が新品同様なだけに変に安い部品ケチって後の作業で足引っ張られることは避けたいですし。

あと、これも以前の記事で少し書きましたW650。

ベベルギア交換なんですが、自分もWのベベル全バラ交換は20年以上前に、それこそW650デビューの年にカワサキの代理店勤務時代の講習で実演したっきりです。バックラッシュ音の調整なんかは何度もやってますが。

で…まぁこれが面倒なんです。
カム側とクランクシャフト側のベベルギアの位置合わせにシムを使うんですが、これがもう一発で決まらず何度も計測しては10分の1㎜とか100分の1㎜単位でシム組み換えて光明丹でアタリつけながら組んでいかなきゃいけない。


そもそもそれ以前に特殊工具が4種類ほど必要でして、まぁ1つは車体側のベベルギアシャフトとか他の工具で代用できないこともないんですが、他のは買うしかない。しかもそのSSTがバックオーダーで1ヶ月以上入らないという状態からスタートしてます。

新品ベベルギアと比べるとキズが一目瞭然ですな。

異音の原因はベベルギアシャフトとギアの間のベアリングが完全にガタガタだったんで、その音でしょう。
あとはベベルタワー組み立ててからバルブクリアランスを調整ですが、こっちもシム式なんで入れ替えながらですな。

一応バラす前にクリアランスと規定値と必要シムは計算してメモ書きに殴り書きして発注してありますが、不思議な事にバルブ外さずカムも換えてなくても一度バラして組むだけでクリアランス変わったりしますからね、シックネスゲージの機嫌次第なんでしょうけど。

昔からオイルで溶いて使う光明丹は有名ですが、聞けば最近は、あらかじめ練ってある新明丹なるものがあるとか。
4輪屋さんのメカニックなんかじゃデブ周りとかで良く使う機会ありそうですが、バイクで使うのなんてバルブのアタリを可視化したいときとかベベルギアくらいですかね。

普段飛び込みで入るタイヤ交換とかオイル交換とか、ちょっとした故障修理の合間を縫って重整備の方をコツコツ進めてはいるんですが、年末なんで可能な限りだせるものは頑張って納車していきたい…という願望だけはあったりします。

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