SRの続きとタペットクリアランス

作業日誌 日々の出来事

前回部品待ちになったSR400ですが、パーツ届いたので一気に組んでしまいましょう。

シム一枚でピボットのクリアランスはOKでしたな。
動かしてみて特にガタも無くきつくもなく問題ないのでサスも組んでいきましょう。

…と思ったけど。

なんかリアサスの表側だけ綺麗に磨いてあって裏側がうっすらサビてたので、ついでに磨いてました。
バラしてある方が磨きやすいし、外した時しかできない事はやっときましょう。

そんなこんなでスイングアームのシール交換は完了。
次はついでに頼まれてたタペットクリアランスの調整。
…いや、前回預かった時にタペット音が結構出てるなーと思ってたので、それとなく伝えておいたのですが、預けるならついでに音も消しますかと。

SRはTマークの覗き穴がないのでエンジン左側のカバーを外して上死点を出すんですが、まぁこのバイクはデコンプの窓で上死点出せるし、なんならプラグホールからドライバーでも差して探ることもでききます。
でもそこまで面倒な作業ではないので、ガスケット買い忘れたとか急ぎの場合じゃ無ければ外した方が正確ですな。

調整ナットこんにちわ。
ここで指で軽く動かしてみてビクともしないときは圧縮上死点じゃなくオーバーラップなので、もう一回転。

で…タペットクリアランス取る前に…

カムチェーンの張りを見ます。
なんかチェーンの音も出てるっぽかったし、そもそもこのバイクは5分でできる作業なので。

真ん中のマイナス切ってある部分がテンショナーなんですが、本来コレ、外側の10㎜ナットとツラで合ってないといけません。
なのでロックナットを緩めた状態で中の10㎜ナットを締めこんで合わせていきます。

終わったら27㎜のキャップを締めて完了。
こっち合わせてからタペットのクリアランスを見ます。

SR400は

IN側 0.07㎜~0.12㎜
EX側 0.12㎜~0.17㎜

というのが規定値で、これをシクネスゲージで計るんですが、シクネスゲージの抜き差しの感覚だけは説明しにくいので何度かやって感覚で覚えるしかないですね。
10代の頃に見習いでいた店の親方に聞いた時は「リンゴやナシにシクネス刺さるくらいだと強すぎ。カステラ切るくらいの力で入るのは緩すぎ」と教えられましたが「ちょっと抵抗あるけど入ってく」くらいの感覚がちょうどその数値のクリアランスじゃないですかね。

これ排気側ですが、見ての通りSRの場合はここに半月型のデコンプカムがいます。
ごく稀に、このデコンプがロッカーアームに接触しちゃってるのがいます。
ハンドル換えたりワイヤーの取り廻し変えた後に遊び調整してない車体に多いですが。
普段デコンプ使わない人は遊び詰まってても気付きませんし。
これ押しちゃってるとクリアランス正しく計れないので、ここも一応チェック項目。

で…これも結構見落としがちなんですが、タペットカバーの4本のボルト。

一本だけ長さが短いです。
排気側の右側だけ短いのですが、短い理由はわかりません。
自分的な勝手な予想は、ちょうどデコンプのアームのある場所なので、他の3本と同じ長さでネジ穴こしらえると具合が悪いんじゃないかと勝手に思ってますが、正解は知りません。

とりあえず調整も終えたのでパパっと組んで試乗をした後で、お客様に完成の電話をしようとか思ってたら、突然の大雨により断念。

この前に組み上げた別のお客様のスティードも組み上げたのに乗れず…。

明日は試乗から仕事が始まりそうですが、なんせ1人でやってる店なので試乗中に来客があった場合が困るんですよね…

関連記事

この記事へのコメントはありません。

カレンダー

2021年7月
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031