新しいカブの遠心クラッチ

作業日誌 日々の出来事

おかげさまで年明けから仕事の方もたくさん依頼いただいてまして忙しくさせていただいてます。
長期預かり作業の車両も増えてしまってるので、お待たせしてるお客様も多いのですが日常業務をやりながら随時進めていく予定です。

そんな中、カブ110のクランクケース交換という、ちょっと珍しいというか普通はなかなか費用的にやらない作業が入ってます。
なんでやらないかというと、この車種くらいの価格帯のバイクでクランクケース分割する工賃を考えるとエンジン載せ替えの方が安かったりするんで。
旧車や大排気量車だとやるんですけどね。

まぁ同業者からの外注依頼なんですが、お客様がカムチェーンテンショナのボルトでケース側のネジ山を潰してしまったとのことで、載せ替えやリコイル施工は嫌だという事で、費用負担するからやって欲しいとの事。

とりあえず車体から降ろします。これくらいの排気量なら1人で簡単に降ろせますが。

昔のカブやカブ90なんかは何度も開けたことあるんですがJA10のエンジンは開けるの初めてですな。
サクサクとかばーを外す。

…どうでもいいけど、この年代のホンダって中国工場生産なんですよね。
降ろしたエンジンの外観チェックしながらクランクケースの合わせ面見ながら「えー、メーカー組み立てでこれ?」みたいな。

いや、液ガスは塗るんですけど…もうちょっとこう…見栄えというか処理キチンとしてこそのホンダじゃないんか?と。
まぁ機能に支障はないと言えば無いけども、ケース割ったあとケース内にもはみ出してたんで単純に塗りすぎなんだよなぁ。

とりあえずケース開けてみて少しびっくり。

ん?

なんか自分が想像した従来のカブのクラッチとは全然違う光景が?
昔のカブの遠心クラッチはクランクの同軸でクラッチと一体化してたけど、新しいタイプはクランク軸に遠心クラッチでミッションシャフトに多板クラッチの二段階っぽい。

実物は初めて見るので「へー」と観察。

カブのクランクなんか目をつぶっても組めるぜとか舐めてたけど、初めて開けるエンジンならマニュアル買った方がいいかなー、どうせ今後は触ることもあるだろうしとマニュアル発注しつつ、届く前に作業はどんどん進めます。

ここにゴミ溜って汚れるのは旧型も新型も変わらないんだな。

4速なんでドラムのエンドも星型なんですな。

クランクケースのネジは長さ違うの把握するの面倒なんでダンボールにぶっ刺して保管。最近はこの方法が一番楽です。

ミッションはシフトドラムと丸ごとセットで引き抜いてインシュロックで固定してバラバラにならんように。
バラしてワッシャとかスペーサー失くしても面倒ですし。

一気に連続で作業できる環境だと観察しながら結構テキトーにスパスパとバラしても覚えてるんですが、なんせワンオペ営業なんで作業中に飛び込みでタイヤ交換来たり電話鳴ったり接客したり、他に急ぎの作業があったりと中断や数日手つかずになる事も多いので、このあたりは作業再開時に「あれ?どうだったっけ?」と余計な時間使わない為の一手間です。

とりあえずこっち側のケースはそのままで替えるの左側なんですが、片側新品だとアシュラ男爵みたいですな。

ちなみに、この記事書いてる今の段階では既にケース組んでクラッチまで組み上がってますが、車検や点検などの日常業務に追われ作業がそこで止まっております。

基本的には仕事を制限したり断る状況は極力避けたいんですが、店内にスペース無くなると物理的に請けられなくなってしまうんで気付くと夜遅くまで作業してたり納車の配達に出たりしてるんですが、もう若くないので無理のない程度に自制しつつ溜った仕事は片付けていくペース配分を心がけようと思います。

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