グラストラッカーのニュートラルランプ

作業日誌 日々の出来事

修理依頼が完了して引き渡しの際、お客様から頂いたお礼の品のカタログギフトを冷蔵庫に保管してたのは自分です、こんにちは。

いや、紙袋で受け取った際に重さから勝手にお菓子か何かだと勘違いして冷蔵庫にしまったんです。恥ずかしい。

少し前に当店で引き受けた車両なんですが、結構よく見る症状なので何かの参考になるかなーと。

車両はグラストラッカーですね。

症状としては「ニュートラルランプが点灯しない時がある」との事。

大体、こういう場合はニュートラルセンサーが怪しいんですが、グラストラッカーとか同型エンジンのST250だと頻繁に見るケースで全く別の原因だったりします。

このエンジン、実はオイルドレンボルトの隣に同じ17㎜頭のボルトがもう一本あります。

エンジンの腹下から刺さってんですけど、一見ドレンボルトと間違えてエンジンオイル交換の際に抜いてしまう人もいます。

まぁ、抜くのは良いんです。元通りに戻せば。

問題はこれを締め直す時に17番のストッパーを逆向きに入れてしまう人がいるんですね。

まぁドレンボルトだと思って抜いたらスプリングもストッパーも落下してくるので向きなんか確認する暇もないんでしょうけど。

で…当店に来たグラストラッカーも「もしかして」と思って抜いてみたら…

この向きでした。

正しい向きは

この向きで入れてボルト締めます。パーツリスト通りに。

で…このスプリングとストッパーは何してるかと言うと、シフトカムのストッパーなんですな。
シフトカムの端にはシフトセンサーがあるので、そこでニュートラルの際にアース落してニュートラルランプを点灯させる仕組みです。
ただ、このストッパーを逆につけると当然ながらシフトカムが所定の位置でキッチリ止まらず遊んでしまう。
なので、ギアはニュートラルに入ってるのにニュートラルランプが点灯しないなんてケースがあって、それで別に壊れてもいないシフトセンサーを交換して症状変わらず…なんて事がこの車種は結構あります。

確かに一見すると逆向きの方が部品の収まりが良さそうに見えるんですけどね。

ST250とかグラストラッカーでニュートラルランプ不安定だって人は、一度疑ってみてもいいかも。
自分は今までにもう4~5回は同じ原因で同じ症状見てるので、自分でオイル交換した時に間違えて抜いた記憶あるとか、たまにバイク屋さんでも知らずに間違えてるケースありましたし。

まぁ、紛らわしい所に紛らわしいサイズのボルトをつけてるメーカーのせいでもあるんですが、そこはまぁ…スズキなので細かい事で怒ってたらスズキ乗れませんから広く大きな心で許してあげて欲しいと思います。

最近は点検系の依頼が増えてきましたね。
24ヶ月点検でステムベアリングのガタとスロットルケーブル戻し側のワイヤー切れ見つけたのもありますが、オーナーさんは「なんか違和感あるような」くらいは気付いてたみたいです。
まぁ自信の無い方はショップにお任せするのが一番ですな。毎日乗ってる人は意外と気付かなかったりするケース多いので。

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