整備士の環境としては恵まれてます

作業日誌 日々の出来事

最近は色々な仕事をしてまして、仕事に追われてると写真撮る余裕もないんですな。
暑い中汗だくで仕事してますが、これでもエアコン効いてる室内で作業できてるだけ自分は恵まれてます。

バイク屋に限らず四輪のディーラーですら、整備工場は外気開放でエアコン無しの環境とか普通ですし、用品屋さんのオートバックスとかイエローハットのピットだってシャッター開放型が多いですしね。
とはいえ、自分は店を開業するときの店舗探しの段階から、エアコンだけは譲れないポイントでしたけど。

…そもそもショールームとピットが分割できるほど広い店舗借りる資金もなかっただけですが。

とりあえず最近の依頼車両なんかを。

個人売買で買ったお客さんですが外装のヤレが酷いので中古の純正外装を集めてたようで、それを全交換してほしいと。

ついでにローダウンされてるのも元に戻したいとのご依頼を以前検討されてたんですが、どうやらそれとは別にフューエルポンプの不良も発生。

ヤマハは多いです。一昔前に大量のリコールが出てた悪名高いフューエルポンプですが、保証期間延長キャンペーンの対象なのです。
症状としては、エンジンかけて走り出すと最初は走るけど、温まって一度止めると再始動時にポンプが動かない。
この類の症状は大体ビンゴです。
で、ポンプとは別に当店で車体番号で検索したらステーターコイルのリコールも未対応でした。

…てことは、ポンプとステーター交換ならどのみち外装は剥すことになるし、その工賃はヤマハのリコールの中で含まれてるので、普通に外装全交換する工賃よりお客様が負担する金額は軽くなります。
さすがにフロント廻りの外装交換の工賃はお客様負担ですが、ステーター外す過程で外装も換えてしまおうと。

自家塗装の劣化ですかね。

とりあえずバシバシ外していきます。

お客さんが用意した中古の外装一式。
いつまでも置いとくと狭い店内を圧迫してまた車両置けなくなるので一気に片付けてしまいたい。

サクッとポンプを交換し、ステーターも交換しようと冷却水を抜く。

…なんか茶色い水が出て来た。量も少ないような?

とりあえずステーターを交換して、ウォーターポンプのカバーをつける前にチェック。

いや、なんか詰まって塞がってない?

これがまた針金でも貫通せずエア吹いても抜けず、結局カバー交換になりまして、部品待ちです。
個人売買は怖い。

その前にはレース用のエンジンにヴォスナーのピストン組んだりしてました。

鍛造ピストンてのは圧力かけてる分だけ軽く作れるんですが、圧縮されてる分子量が多いんで熱膨張率は高くなります。
とはいえ最近は熱膨張率抑えた鍛造ピストンも作れる技術が進歩したようですが。
1分間に数千回転する部品が軽くなる事で得られる恩恵は結構大きいです。

あと、マグザムのセルモーターとか替えてました。

社外の廉価品ですが、純正モーター高いですしね。
マグザムはスロットルボディを外さないとモーター外せないので少々面倒です。

あとは、10数年不動のSRのレストアなんかも。

年季入ってますな。

この状態からスタートして、現時点でエンジン稼働にして車検取る所までは完了。あとは細かい手直しとか試乗ですな。


タイヤもチェーンもシートもテールレンズも新品注文。エンジンかけたらクラッチが張り付いてて、とりあえず応急処置で剥がしましたけど、長年放置されてるのでクラッチのプレートもサビてたりするだろうしと、お客さんとの相談でオーバーホールすることに。

これも部品待ちです。

それと預かったまま忙しくて手がつけられなかったドカティ900MHRも着手。

リアのブレーキキャリパーをオーバーホールしようとバラしたらパッドの様子がおかしい。

ちょっと指で摘まんで動かしたら…

パッドのベースプレートからライニング部分が剥がれた(笑)

他にもブレーキスイッチ動かなかったり不具合は色々あったので部品発注して作業待ちに。

そんなこんなでバタバタしてる中、ご近所のクレアスクーピーのお客さんから「エンジンかけると凄い音がする」と。

軽トラで引き上げに行くと確かにカラカラいってる。
クレアスクーピーはACGモーター搭載でセルモーターというものを積んでないのでスターターピニオンなんてのもないけど、なんかギア同士が接触してるような音がする。エンジンかかってる時にキック蹴った時みたいなすごい音が…

なんとなく嫌な予感というか大体の予想はついたんで、お客さんには「すごく安く速く終わるか、エンジン降ろす作業になるかのどっちかです」とだけお伝えして店に持ち帰り、プーリーカバーを開けてみた。

写真じゃわかりにくいかもですが、プーリーナット緩んで手で回ります。
フェイスもカタカタ動くくらい緩んでるんで、こりゃ音も鳴る。
問題は「クランクシャフト側のネジ山が生きてて締め付けトルクがキチンとかかるか?」ですな。

幸い、ネジ山は生きててキチンとナットはトルクレンチで締められたので、どうせ開けたならと内部を清掃してキックのスプリングにもグリス入れて組み直しました。
「安く速く終わったパターン」でしたな。

これでもしクランクシャフト側にダメージあるとエンジン降ろす作業になるので。

と、ブログ更新を怠ってる間も仕事に追われてたわけです。
修理とは別にバイクを探して欲しいと頼まれてるのも2件ほどありますし、忙しくさせてもらってるのは有難い事です。

現状どうしても1人で営業してる関係で納車までお待たせする時間が長くなってますが、タイヤ交換とかオイル交換とかクイックで終わる作業は早めにお出ししますので、遠慮なくお申し付けください。

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